「AIに仕事を奪われる」というニュースが2015年に野村総研とオックスフォード大学が発表しました。
この研究は2030年の日本を考えるというテーマの一環で行われた研究です。
国内601種類の職業について、それぞれ人工知能やロボット等で代替される確率を試算しました。この結果、10~20 年後に、日本の労働人口の約 49%が就いている職業において、それらに代替することが可能との推計結果が得られています。
色々な意見がありますが、私たちの労働環境がネガティブな方向に進んでいることは事実です。
具体的には、どのような問題があり、私たち「アラサー世代」は、どのように立ち振る舞うべきなのでしょうか?一緒に考えましょう
20代後半の収入や幸福度の格差が広がっている理由
定期的に出版されている若者論に関する本では、今のアラサー世代、若者たちは物欲がないとされていますが、政府が発表している様々な統計データを確認してみると違った側面が見えてきます。
2012年に衝撃的なデータを経済学者のブランコ・ミラノヴィッチが発表しました。
世界全体で見れば経済格差は解消しつつあるし、産業革命以来、初めて先進国の経済の伸びを開発途上国が抜いた。しかしながら先進国の中間層の経済格差が、これまでになく広がっている
日本では、働いている人の賃金が上がっていないことが、度々指摘されています。
原因としては、会社としての利益が従業員に分配されていないこと、従業員の生産性が上がっていないため、利益を追求すると、自ずと長時間労働をせざるを得ない環境になっていることなどです。
経営者を糾弾する声もありますが、各論ではなく、統計データから読み取れる事実をもとに話を進めていきたいと思います。
政府の分析では、日本はDXを含むICTの活用が他国に比べても、できていません。
本来であれば、誰が行っても同じ結果になるルーティン業務を機械に代替えさせ、それによって浮いた時間で長時間労働を是正したり、新しい収入の柱を作ったりするのが鉄則です。
その部分を非正規雇用者(パートや派遣社員)に任せているため、教育コストや被雇用者の未来につながらない仕事ばかり降られ、結果として収入の高い仕事に就きづらくなる悪循環が生まれます

20代後半で仕事によって人生が壊れてしまう人たち
日本では、災害やコロナ禍などの社会的なトピックスで一時的なブームのような感じで「ワーキングプア」という言葉が取り上げられます。
働いても、文化的な水準の暮らしに満たない賃金しかもらえなかったり、今まで教育などに投資してきた分を到底返しきれない仕事にしか就けず精神を病んでしまったり、病気にかかってしまったりする人もいます。
アメリカでは白人で、いわゆるワーキングプアに陥ってしまった人の薬物中毒・アルコール中毒、自殺などが社会問題となっています。
その層の人たちがトランプ政権を作ったと言われるほど、多くの白人が思った職に就けず、自信や誇りを失い、ツライ人生を送っています

上図の黄色で囲った部分が、先進国の中間層で、所得が下がっていることがわかります。
所得や会社内での待遇に大きな格差が生まれたことで、SNSで一般市民同士の罵り合いが生まれました。
最近、頻繁に行われているのは「親ガチャ」の是非についてです。
良い大学に入って、良い企業に就職して、そこで成果をあげている人は、努力をしている人です。
これで終われば良かったのですが、SNSの登場で
このような発言が、いつでも誰でもできるようになりました。
この発言に対する是非の議論は、この記事では避けたいと思いますが、SNSで匿名性が保証されている分、面と向かっては言わないことをSNSで発言する人は多くいます。
20代後半で、仕事によって、人生が壊れてしまう人の特徴は日常生活に直接影響しない物事に振り回される人です。
この感情は、精神を病んでしまうだけでなく、生産性につながらないプロパガンダざっくり言うとフェイクニュースに騙されやすくなります。
本来であれば、身体を休めたり、本を読んだり、大切な人とリラックスする時間を、あなたとは無関係な人を批判したり、興奮したりしてしまう時間になるからです。
ヘロヘロに疲れてしまっている人と、しっかり休息を取れている人を比べると後者の方が、良い人生を歩むことができる気がしますよね。
あなたの人生をコントロールするのは、あなただけです。自分の心と身体を大切にして、あなた自身の人生を歩みましょう。