10年ほど前には「ノマドワーカー」5年ほど前からは「好きなことで生きていく」そして、最近では「寝そべり族」と会社に属さないで生きていくことを推奨する造語が定期的にメディアで取り上げられます。
色々な意見があると思いますが、最近の報じられ方は、これまでの報じられ方とは違う部分が多くあります。
若者は働きがいや仕事のやりがいを探しているという幻想
好きなことを仕事にできるのは、幸せなことだと思います。
今の時代、仕事に不満を抱えている全ての若者が、好きな仕事をしていないから、働くことに対してネガティブな印象を持っているわけではありません。
今の時代、仕事や就く職業は、「そこそこ」でいいのです。
繰り返しますが、多くの人は働きがいを仕事に求めていません。最優先は面倒ごとに巻き込まれないことです。
最近では、色々な心理学をわかりやすく動画にしたり、本にまとまったりしているので、様々な研究結果や統計データを知っている人の割合が増えました。
働いている人の仕事の満足度や、お給料の満足度を決めている割合で多いのが職場の人間関係です
もしかすると、実感がわかない人がいると思うので、具体例を出します。
例えば、営業職の場合だと、お客様から酷いことを言われたとしても、それを慰めてくれたり、笑いに変えてくれる職場の人がいれば、気持ちが持ち直すのは早いでしょう。逆に、お客様を社内で取り合っても良い文化だったり、上司が特定のメンバーに得するような差配を継続的にするような会社であれば優秀な社員から抜けていくでしょう。
事務職の場合も同じです。繁忙期でも、手分けして作業を分担できる人間関係ができている職場であれば長く働けます。
逆に営業職や管理者層から奴隷のような扱いを受けてしまう職場では優秀な人から抜けていき、イマイチなお局さんが幅を利かせる職場になってしまいます。
仕事にやりがいを求めるのではなく、人間関係が「やりがい」を生み出す
若者が会社に期待を持たなくなった理由
この記事の冒頭に、会社に属する以外の働き方について、捉えられ方が変わってきたと言う話をしましたが、その最たる特徴が、競争をよしとしない文化です。
と言う人がほとんどかと思うので、解説していきたいと思います。
別の記事で書いたように、世界全体では、経済水準の差は縮まっていますが、アメリカ・中国・日本のような、いわゆる先進国では、貧富の差が広がっています。

平成の終盤では、お金持ちになる手段として、独立やサラリーマンの囚われない生き方が羨ましがられていましたが、今はインフルエンサーと呼ばれるYouTuberやTik-Tokerを除いて、消耗する競争から逃れるための手段として、独立が押されています。
会社で一生懸命働いても、昔ほど給料が上がらず、長い間所属したからといって、良い待遇が約束されているとは限りません。
その割に拘束時間が長かったり、会社のカレンダー通り生活しなければならないため、そこに嫌気が指す人が多いと言う印象です。
彼らはまず、自分が月収で、どれほどのお金を得ることができたら、生活できるのかを計算します。
そのあと、何からの副業をしながら、会社で働きます。副業で月に20万ほど税金を覗いて稼ぎ続けられる能力と、ある程度の貯蓄を得たら会社をやめるといったイメージです。
メディアでは、誰でも簡単できるという切り口で書かれがちだし、SNSで情報収集をしようとしても、
と言うような情報が目につきます。
このブログの読者である聡明な皆さまだと、情報商材屋が、彼らの金儲けの手段として、このような情報を発信していると見抜けると思いますが、そう言う人だけではありません。
サラリーマンが、勤め人をやっているときと、同等の稼ぎを手にしようとすると、軌道に乗るまで、それまでの生活と比べて、何倍も頑張らなければなりません
会社をやめる基盤を作るまで、貯蓄を作る計算高さと忍耐力、次の稼ぐ手段を作るためのビジネスを立ち上げる実力が必要
競争から逃れるために、別の分野で競争をしなければならないと言うことを頭に入れておかねばなりません。

そう想うひとが多いと思います。
正直に言うと、会社勤めをやめて、成功できる人は、本気を出せば会社で出世競争に勝ち抜ける人だと言う現実を冷静に受け止めなければ、変な情報商材屋に引っかかるだけです
人生をよりよくための手段として、会社をやめると言う選択肢があるのに、会社をやめることが人生の目的になっている人が増えている気がします。大切なのは、あなたにあった会社を見つけて、そこで「そこそこ」でいきていくことではないでしょうか?
人生=仕事になっていないか、定期的に自分の人生を見つめ直しましょう
